購買センターは生産財営業の基本コンセプト | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2014年1月28日火曜日

購買センターは生産財営業の基本コンセプト

おはようございます。
購買センターという概念は生産財営業の基本コンセプトのひとつです。設計、製造、品質管理、資材など複数の部署の関係者が集まり、生産財購入を検討し、組織的に購買に関わることを購買センターといいます。(購買センターは購買チームと呼ばれることもありますがこのブログでは購買センターに統一して表記します。)購買センターはメンバーの役割によって5つに分けられます。購買対象によってメンバー構成も様々ですが、基本的な役割は生産財営業だけでなく生産財マーケティングにも役立ちます。

購買センターは生産財営業の基本コンセプト

使用者

生産ラインや開発、品質管理などの現場で実際に製品を使用する人。最初にアプローチすることも多く、検討時にはデモンストレーションやデモ機貸出を行い評価を行うキーマンにもなる。製品の操作性や業務全体の作業効率向上に関心が高く、製品の不具合や改良の貴重な意見を頂ける重要なターゲット。

担当者

購入に際しての社外との交渉窓口。購買センターにかかわるメンバーに社外からの情報を伝える役割を担う。ないがしろにできない重要なポジションだが、営業の現場ではしばしばフォローが甘くなりがち。担当者をしっかりフォローしないと使用者や決定権者に話を通してもらえなし、直接アプロ―チすることが難しい決定権者や使用者のニーズを把握できなくなる。

決定権者

実質的に購買を決める人。必ずしもオフィシャルな決定権を持つ人を指す訳ではない。
経営者が典型的な例。決定権者は製品の購買センターのメンバーの意見やQCDだけでなく供給の安定性や会社の信用力、大口顧客や親会社の意向などから総合的な判断を下すことが多い。

購買担当者

資材部や購買部の担当者。公式な購買手続きをすべて仕切る人。ちんとフォローしておかないと相見積もりで苦労したり、手続きに手間取ることになる。一般的にコストに厳しいが、供給能力や会社の信頼も重視される。

間接関与者

購買に当たり様々な影響を与える人。必ずしも社内の人間とは限らない。例えば外部のコンサルタントや経営者の身内や親会社、銀行、大口顧客など取引先の場合もある。購買に関する様々な助言やアドバイスを行う人。

まとめ

購買センターのメンバーは所属する部署によって製品選定のポイントが異なり、時に部署間で利害の対立が起こることもある。性能を追求する技術、コストダウンの観点から見直しを図る資材担当・・・対立するニーズを両立する提案、購買センター全体のニーズをまとめることが生産財営業では大切。

この記事もおすすめ
生産財の購買プロセス TiiiCA(ティーカ)
生産財とは

このブログを検索

このエントリーをはてなブックマークに追加