情報収集のQCD | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2014年3月18日火曜日

情報収集のQCD

おはようございます。昨日は休んだので今日はその分働こうと思います。製造業ではとてもQCDを大切にしますが、QCDは製造だけのものではありません。仕事の情報収集にもQCDがあることを意識していますか?

情報収集のQCD

限られた時間でベターな選択をするための情報収集

製品購入のための情報収集も案件ごとに必要な品質と限られたコスト(手間)と時間のなかで効率よく行われます。「もっと安い製品があるかもしれない」「もっと生産性のいい装置があるのではないか?」・・・いつまでも結論を先延ばしにする事はできません。あまり手間をかけずになるべく早く、見込み客はベターな情報収集を行います。

Q(品質):情報収集の質

正しい判断や選択をするためには情報の質が欠かせません。誤った情報は論外ですが、曖昧であったり、情報の出所が不確かでは使い物になりません。信頼のおける情報元であること。データによる裏付けがあることが大切です。検討に必要な情報に漏れのないことも求められます。そして比較検討するために複数の候補を探しています。生産財は組織的に検討され、取引は固定化長期化することが多いので、一般商品以上にリスクなどネガティブな情報の影響が大きくなります。ネガティブな情報は信用され易く、過大評価されがちです。

C(価格):情報収集にかかるコスト(手間)

情報収集は自社だけで行うものではありません。市場調査や信用調査、競合調査などでは専門会社を使うことが一般的です。また、取引先や協力会社からの情報も積極的に利用されています。人を使った情報収集も大切ですが、公開情報を活用することも大切です。新聞や専門誌を定期購読し業界情報を収集したり、展示会、インターネットを使った情報収集はほとんどコストがかからず、初期段階の情報収集には有効です。なるべく多くの情報を集め検討したほうがいいように考えがちですが、情報収集も手間やコストが割に合っているかコストパフォーマンスで判断すべきです。

D(納期):情報収集にかける時間

消費財のライフサイクルは年々短くなってます。ついこの間まで爆発的に売れたものがあっという間に新しい商品にとって替わられることも珍しくありません。最終消費財を生産する工場では売れ時を逃さないために開発から市場投入までの時間を短くすることに知恵を絞ってます。だから個々の部品やモジュール・ソフトウェアの検討に以前ほど時間が取れなくなりました。短い時間ですぐに結論を出す必要が大きくなったのです。また調達先のグローバル化とインターネットの普及によって、調べようと思えば選択肢はいくらでもあることも事実です。情報はいくらでもあるけどじっくり評価をする時間がない!というユーザーにとって皮肉な状況なのです。またライントラブルがあったときは一刻一秒を争いユーザーはトラブルを解決する必要があります。品質やコストは比較検討されません。手元に在庫がなければ大至急で部品を発注します。情報収集でも納期は外せません。社運をかけた設備投資であっても同じです。結論を出す期限は決まってます。限られた時間のなかでベターな選択をしているのです。

まとめ

お客様はいつまでも製品や技術の情報収集し、納得いくまで製品を検討し続けるわけではありません。お客様は忙しく情報収集だけに時間と手間をかけられません。情報はスピードが命です。お客様の行う情報収集にはQCDがあり、とくにスピードが大切で期限に合わせ行動していることを忘れてはなりません。

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