顧客理解がマーケティングの要 | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2014年5月2日金曜日

顧客理解がマーケティングの要

おはようございます。
BtoBのWebサイトに求められる役割は新規ユーザーからの問合せ獲得とリピーターへの情報提供が大きな割合を占めているように思います。(リクルートやIR情報公開もありますが、このブログのテーマではないので割愛します。)Webサイトを充実させ、成果を出すために一番大切なことは顧客理解です。本当に顧客理解ができていればマーケティングは簡単です。マーケティングが難しくなるのは顧客理解に問題があることが多いのです。

顧客理解がマーケティングの要

既存客の購入動機を把握しているか?

なぜ製品が選ばれるのか?と質問するとすぐに答えられない企業が多いように思います。
  • お客によって様々だから・・・
  • 製品がいろいろあるから・・・
  • 他社製品よりも価格が安いから・・・
  • 品質がいいから・・・
  • 長い取引だから・・・
はっきりしない答えが返ってくることが多いように思います。日ごろからユーザーのことを考えていれば、急に聞かれても購入動機を上げることができます。購入動機を知っていれば成果を出し易いのです。ユーザーはなぜあなたの製品を購入するのか?その理由は1つではありません。できるだけ多くの理由を理解することが大切です。ユーザーがなぜあなたの製品を購入するのか?理解することでWebサイトは変わります。例えば、自社製品の特徴も購入動機に答えるためのもの。そう考えれば新しい切り口が見つかるかもしれません。今の製品では不十分かもしれません。購入動機と製品特徴の間にギャップがあるはずです。そのギャップを埋めれば顧客満足にもつながるのだと思います。ユーザーがなぜあなたの製品を購入するのか?理解することがマーケティングの要です。

優良顧客を知ってるつもりになってないか?

既存客の中でもVIP顧客は特に重要です。VIP顧客は頻繁にフォローを行い良く知っているものですが、知ってるつもりになっていないかチェックすることも必要です。取引の多いVIP顧客に新人や協力会社の人と同行すると「お客のことは理解している」という思い込みに気づくことがあります。固定観念に縛られない柔軟な発想や質問に気が付かされるのです。時々、経験をわきに置いて新鮮な気持ちで仕事やお客様のことを見返すことも必要です。仕事に慣れてくると「それって普通でしょ」となってしまいます。注意しないと慣れが、マンネリに、そして最悪なれ合いになってしまうかもしれません。

潜在顧客に響く情報が用意されているか

マーケティングでは、顧客理解がとても重要です。例えば、あなたが除電器の営業すると仮定します。除電器とは工場などで静電気対策に使われる装置です。除電器がどのように使われるか事前に情報がない場合、製品説明はスペック中心になります。

スペック中心の製品説明

もし自動車メーカーがボディーについたほこりの影響で出る塗装ムラで困っているのを知っていたらどうでしょうか?自動車メーカーが求める塗装工程のニーズに応えるのに自社製品が使えることを説明すれば興味を持ってもらえるでしょう。また現場での使用方法や他の商品との組み合わせによる歩留まり向上の提案なども喜ばれるでしょう。そして自社製品だけでなく広く静電気対策やホコリ対策の情報提供することで周辺製品も含めたトータル提案ができるかもしれません。Web担当者の仕事も同じことが言えると思います。お客様のニーズが分からないときは、コンテンツはスペック中心になってしまいます。

顧客ニーズに寄り添った製品説明

既に製品のことをよく知る顕在客にはスペックは必要です。しかし、課題を解決する手段が分からない潜在客へはスペックは響きません。しかし、お客様のニーズを知ればアプリケーション例や導入事例でお客の課題解決のヒントを提示することができます。そのことによって潜在客へ課題解決の糸口として製品紹介ができ、より大きなチャンスをつかむ可能性が生まれます。お客様がどんなニーズを持つのか?自社の商品はそのニーズにどう応えられるのか?この点をきちんと押えれば、効果的なWebサイトが作れると思います。お客様の役に立つことが問い合わせにつながる条件です。

注文が減ってからでは遅すぎる

不景気になり、生産が減ってくると、手が空いた人で営業を強化し、新規開拓を始めることがあります。しかし、「手が空いた人で注文を取りにいく」ということは失敗が多いように思います。注文が減ってから営業強化するのでは遅すぎるのです。理想は常に変化するユーザーニーズを先取りもしくは確認し続け、注文が減らないようにすることです。営業の役割は売り上げを上げることですが、それだけではいけないとも思います。やはり変化するユーザーニーズを理解して開発にフィードバックして、商品がユーザーに支持され続ける様に開発や製造と協力する必要があります。そしてWebサイトは24時間365日ユーザーが必要とする情報を提供することで種をまき続けなくてはならないのだと思います。

まとめ

顧客理解が大切ですが、難しいことでもあります。普段からセルフチェックすることで、少しずつ顧客理解が深まるのだと思います。マーケティングに限らず、営業、製造、開発にも顧客理解は必要です。

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