営業活動を見える化してPDCAサイクルを回す | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2014年5月23日金曜日

営業活動を見える化してPDCAサイクルを回す

おはようございます。
今日1日頑張っていい週末を迎えたいですね。以前私は営業をしていましたが、電話本数、訪問件数、面談時間、メール、ダイレクトメール、FAXなどの営業データをモニタリングして成約率やリピート率を高めていました。電話での会話もすべてテキスト化しDB管理していました。そのことを思い出して営業活動の見える化についてまとめたいと思います。(昔書いたブログ記事も参考にしています。)

営業活動を見える化してPDCAサイクルを回す

「売りながら調べる」営業の見える化

営業成績は経験や勘、そして営業センスに大きく左右されると考える人もいるかもしれません。しかし、センスや才能のせいにしていては状況を変えることはできません。自分でコントロールできることに注力する。その方が建設的。才能やセンスがなくとも製造業が取り組む品質管理や改善活動のように日々の活動を記録に残し統計的手法を使って営業改善すれば誰でも成果を上げることができます。

簡単なことから始める

営業活動を見える化するといっても、営業活動の多くは定性的なために統計的な手法や論理的な考察が難しいことも事実です。そこではじめは定量的に記録できるTEL件数や訪問件数、面談時間、受注件数(金額)などに絞って記録をつけることから始めます。まずはABC分析を行い優先度に応じた営業活動を行なうのです。感覚的に訪問先を選ぶと、本当に行くべきお客様に対して足が遠のくことがあります。ABC分析をするだけでも優先順位に応じた営業活動に軌道修正できるのです。

営業プロセスを見つめ直す

あなたは営業プロセスの標準化ができてますか?売上金額や契約社数・数量などは記録するとは思いますが、契約前の進捗状況を記録する人は少ないのです。営業プロセスを標準化し、プロセスを数字で可視化することが大切です。製造プロセスのように可視化している営業は多くありません。アプローチ方法から契約に至るまでと契約後のフォローを標準化して記録することでプロセスの可視化ができます。現状把握し課題を見つけ改善しプロセスを磨き上げて行くことは重要です。営業は属人性が強くなりがちですが、誰がセールスしても結果が出る標準化も強い営業を作る上では大切です。メリットは営業の質の均一化や営業効率の向上だけではありません。
  • 集客をどの様にすればいいか
  • 営業にどのような案件を渡せばいいか
  • 月に何件問い合わせが必要か・・・
営業プロセスを見つめ直すことで営業への送客課題も見えてきます。

営業活動をモニタリングする

営業はPDCAサイクルでレベルアップすることが大切です。あなたは契約までの営業プロセスを標準化しモニタリングしてますか?ステップごとに次のステップに進む割合を把握してますか?ステップのどこに契約を妨げるネックがあるか把握してますか?その原因をつかめてますか?例えば、
  • 電話本数に対する新規アポイント率
  • 商談件数に対する新規契約率
  • 見積もり提出件数に対する契約率
  • デモ機貸出に対する契約率
  • 新規契約に対するリピート率・・・
自分のデータだけでなく会社や支社ごとの平均値、営業ごとのデータと比較してボトルネックを見つけることが大切です。営業活動を修正したら前後を比較して効果を検証しましょう。
  • なんのために修正したのか?
  • 仮説は何か?
  • 効果はあったか?
  • もっと良い方法はないか?
記録に残し修正の結果を検証・評価を行いノウハウを溜めましょう。成功でも失敗でも検証し記録に残し次のアクションにつなげることが大切です。決して日々の仕事に流されて検証をおろそかにしてはいけません。そして過去の記録を見直してみましょう。分からなかったことが突然わかるかもしれません。一つずつの作業は地味ですが継続することで驚くほど大きな成果につながります。

KPIを決めてPDCAを回していく

営業なら経験的に契約につながりやすいパターンやきっかけを感覚的につかんでいると思います。いわゆる【勝ちパターン】です。
  • デモ機貸出し
  • サンプル購入
  • 工場見学
  • セミナー参加
これらが製造業における勝ちパターンとしては典型的です。目先の結果に一喜一憂するせず、どうしたら勝ちパターンを増やせるのか考える必要があります。そのためにはまずKPI(重要業績評価指標)を決めデータを元にPDCAを回していく必要があります。ある企業では新規契約する顧客はほとんど最終的には工場見学をするそうです。工場見学が新規開拓のKPIなのです。工場見学を増やすために知恵を絞りPDCAを回すことで、営業効率を上げているのです。新規契約を増やすために工場見学までの最適なステップを探しトライアンドエラーを繰り返し検証することで精度を高めるのです。営業活動の中でKPIを決めPDCAを回していくことが重要です。

日々の活動を記録し続ける

問題意識を持ってなるべく日々の活動を記録し続けることが大切です。地味ですが継続すれば驚くほど大きな成果につながります。自分は営業最後の5年間電話内容を細かく記録してました。TEL本数、日時、会社名、担当者、会話内容です。専用のベータベースをACCESSで作り使っていました。記録を取り続けることでお客様の隠れたニーズが浮かび上がったり、話し方の問題点に気づいたり、邪魔にならない頻度での連絡、気の利いたタイミングでのご案内が可能となったのです。そのおかげで雑誌広告の新規取引を3年連続で年間50社達成できました(2005年~2007年雑誌広告にとって厳しい時期の話です)。記録を取り始めてすぐに成果が出ることは少ないと思います。でもそこで諦めないでください。少なくとも半年は続けないと何もつかめないと思います。半年以上続けると少しずつ手応えが得られるようになるはずです。実行→記録→反省の繰り返しこそがスキルアップの近道です。それを1年,2年と継続することがとても大切です。

まとめ

製造業では営業活動を見える化してる会社が多くありません。展示会や雑誌・新聞広告、サイト経由の問合せのフォロー結果から商談率や契約率、契約金額、継続取引率の記録がないことが多いのです。だからこそ営業活動を見える化することは差別化につながります。

この記事もおすすめ
問合せの電話を記録して改善に活用する
コンバージョンの再現に知恵を絞る

このブログを検索

このエントリーをはてなブックマークに追加