製品差別化の要因はQCD以外にもある | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2014年8月7日木曜日

製品差別化の要因はQCD以外にもある

おはようございます。
お盆前で多少仕事が詰まっていますが、集中して密度の高い仕事をしたいと思います。「製品差別化が上手くできない!」「差別化できたと思ってもすぐに追いつかれて強みがなくなる。」製品の差別化は重要です。あなたは真似されない強みを保持し、製品差別化できていると自信を持って答えらますか?わたしはWebサイトを良くするために「自社の強みは何ですか?」ということを聞くようにしてます。そうするうちに、製品の差別化の上手な企業の特徴が見えてきました。「製品の差別化」というと製品QCDに話が集中してしまいがちですが、製品の差別化がうまい企業は少し考えることが違います。QCD以外の差別化も考えることが多いのです。ユーザー視点で製品を差別化するために5つの要素を検討して製品の魅力を考えるように思います。

製品差別化の要因はQCD以外にもある

目的の差別化

使用目的、用途開拓による差別化です。製品を使うターゲットユーザーの検討に力を入れ、新しい用途開拓によって未開拓の市場をつくり先行者利益を狙う差別化戦略です。固定観念を取り除き、仮説によって多くの用途を検討しマーケティング活動を行い競合企業が手をつけていない市場がないかアンテナをはり、開発や営業を行う差別化です。ユーザー視点に立ち用途にあった製品が自社製品だけで実現できないときは他社製品との組み合わせ提案などソリューションでの差別化も目的の差別化に含まれます。

製品の差別化

品質・価格による差別化です。製品の基本要素であるQCを競合製品と比較して自社の強みが生かせる部分に特化し差別化を図っていきます。多機能化や高級化戦略、そしてオプションによる差別化も良く使われる手法です。そして、コストパフォーマンスに注目し品質と価格のバランスで差別化を図ることが一般的です。どうしても品質で差別化が難しい場合、低価格化戦略が取られることもありますが、競合がすぐに価格を合わすことができるのなら意味がありません。決して真似することのできないコスト構造に裏付けられた低価格化戦略なら意味を持ちます

サービスの差別化

製品自体ではなく購入後のアフターフォロー、技術サポート、交換部品などサービスによる差別化です。24時間対応や代替機の貸出サービス、校正サービス、各種環境試験データの提出や輸出業務にかかわる書類手配の代行など”かゆいところに手が届く”気の利いたサービスで顧客のリピート化を狙うサービスも有効です。製品による差別化は難しくなる傾向にあります。製品で差別化が困難ならサービスも合わせた総合力で差別化しようという考えです。

物流の差別化

D(納期)による差別化です。徹底した短納期化や納入方法、在庫管理、トレーサビリティーによる差別化です。製品のライフサイクルが短くなり、商品のライフサイクルが短くなったことにより、デリバリーによる差別化は重要度を増しています。そのほか無料配送サービスもよく使われる手法です。

販売の差別化

顧客が購入にストレスを感じないよう流通網の整備による差別化や、支払い条件、営業手法、販促、広告などによる差別化です。

まとめ

製品は一義的にはQCDで差別化するものです。しかし、差別化がうまい企業はそれ以外の視点も上手く取り入れ差別化を図っているのです。QCD以外での差別化も大切です。

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