BtoB製造業が自社技術の価値を知るコツ | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2014年5月19日月曜日

BtoB製造業が自社技術の価値を知るコツ

おはようございます。
孫子の兵法の一節に「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」とありますが、己を知るというのは簡単ではありません。しかし、とても大切なことだと思います。BtoB製造業も自社技術の価値を正しく把握していないことが多いように感じています。特に自社の良さ・強みを過小評価していることが多いように感じます。

BtoB製造業が自社技術の価値を知るコツ

自社技術を過小評価しているBtoB製造業

BtoB製造業では外部から見ると素晴らしい技術を持ってるのに、自分たちではその価値を過小評価しているケースが多いのです。市場価値を知らないために必要以上に値引きをしたり、無理な要求をのんだり、新しいお客を探せなかったり・・・こういうことをよく見ました。どうしたら自社を知ることができるのでしょうか?自社技術の価値を知らない企業には共通点があります。特定の会社から依頼された仕事をこなす受け身の姿勢の会社が多いのです。発注された仕事のQCDをこなすだけでは自社の技術力を理解することは難しいでしょう。

自社技術を評価するものさし

自社技術の価値を評価するにはものさしが必要です。己を知るには、BtoB製造業ならばお客様のことを知ること、競合企業のことを知ることがまず第一歩です。お客様が自社のどの点を評価してるのか?それは同業者に比べてどのくらい優れてるのか?顧客理解と競合比較。この2つを徹底することです。そして自社の現状と理想(目標)そして、そのギャップを埋めるための課題にまで落とし込めれば、具体的な行動に移せるのです。徹底した顧客理解と競合比較をおこない、自社の「現状」「目標」「課題」のヒントにするのです。


現状「不」の情報に注目して現状を分析する。過去実績や他社との比較も有効。
目標あるべき将来像から数値・期限を決めて目標設定する。
課題現状と目標のギャップを埋めるための課題を見つけ、解決手段を検討する。

自社独自の強みを見つける

自社技術を評価出来るようになったら、持ち味を伸ばして自社独自の強み(USP)に育てる必要があります。しかし、USPを持つことは簡単ではありません。競合がすぐに真似できる強みはUSPではありません。典型的な例は、価格競争でしょう。競合がすぐに価格を合わすことができるのなら意味がありません。決して真似することのできないコスト構造なら意味を持ちます。価格に限らず品質や納期でも強みと思うこともすぐに真似される危険を持ちます。強みを考えることは大切ですが、独自資源に裏打ちされた強みでないと真似されます。自社の独自資源は何かを考え、お客様に選ばれる理由を見つめ直すのです。それには3つの差別化の軸で考えるのが便利です。

3つの差別化軸


手軽早い、安い、便利
品質高品質、高付加価値、高サービス
密着個別ニーズへの対応力

このうちどこに自社の独自資源が生かせそうか?検討し徹底的に磨きをかけるのです。1つの特化することが重要です。そして他の2つも平均的なレベルを維持するのです。営業・宣伝は市場との対話です。自社の強みをお伝えし、その反応を観察しズレを修正する。問合せや売り上げはその後からついてきます。

選び、選ばれる関係であることを忘れない

取引は本来、取引先から選ばれると同時に自分も相手を選ぶものです。特にBtoB取引ではお互いが選択し合って仕事が動いているのだと思います。その選択が会社を成長もさせるし、反対に選択を誤ると行き詰まるのです。「いかに選ばれるか」ばかり気を取られないことも客観的に自社を見つめるためには必要です。

まとめ

自社技術の価値を知るには現状認識が欠かせません。顧客や競合の現状と合わせて分析することで自社理解がすすむのです。基本ですが3C分析「Customer」「Competitor」「Company」です。自社理解が進めるには、「顧客理解」「競合把握」を並行することが大切です。

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