価格競争から距離を置く | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2014年12月9日火曜日

価格競争から距離を置く

おはようございます。
クライアントのWebサイトリニューアルに備えて今週は、競合サイトのチェック、市場調査、SWOT分析を行います。そしてクライアントの強みをユーザーのニーズに翻訳しなければなりません。クライアントとの共同作業のなかでも難しいことのひとつです。面倒で手間はかかりますが、Webサイトのリニューアルを成功させるには必要なのです。ユーザーに選ばれる理由を用意しなくてはならないのです。検討の最終候補に残らないとコンペにさえ参加できません。

価格競争から距離を置く

本命が決まっている案件がほとんど

ルーチンワークで発注される製品を除けば、生産財では複数の会社から提案を比較検討するのが一般的です。2社~5社から話を聞き、コンペを行うことが多いのです。たいていの場合、すでに1~2社は本命の会社が決まっており、社数を揃えるために新規企業にも声をかけることが多いように感じます。そしてメリット・デメリットは当然、リスク評価も行い慎重に検討が進められます。生産財は複数のキーマンで検討がされることが多いため、どうしてもリスク評価が重視される傾向があり、取引実績がある企業や市場シェアの高い企業に有利に作用します。そのためNo.1企業はWebサイトが特別に良くなくとも安定して問合せを獲得することが多いのです。

中小製造業には強みが不可欠

一部の大企業を除き、多くの中小製造業では取引実績がなければ、コンペに声がかかる確率は低くなります。これといった特徴がなければユーザーは無難な選択をするのです。知名度や企業規模、もしくは価格を重視するしかないのです。Webサイトは大切なユーザーとの接点です。Webを通じて情報収集するユーザーに自社の強みを伝え、問合せがしたくなるシナリオを用意しなくてはなりません。自社の強みを見つけ、戦いやすいシナリオを考えるために、競合企業を徹底的に調べる必要があるのです。

中小企業は価格で勝負しない

比較検討の土俵に上がるために価格訴求をするケースを見かけることがあります。しかし、価格競争が成功し、副作用なく継続できるのは他社が真似できない圧倒的な低コスト体質を実現した企業です。そして体力勝負に持ち込めるのは圧倒的なシェアを持った企業や資金力を持った大企業に限られます。中小企業が価格競争を挑んでも、成功の見込みは低いのです。むしろ、価格競争には参加せず、高付加価値競争で勝負を挑む方が成功の確率は高いのです。大手企業が嫌がる市場、手間がかかって面倒だったり、大手企業では採算が取りづらい市場など、自社に有利な市場を選定し、そこで差別化を図り値引きしないで商売することが重要です。自社の持ち味を発揮するWebサイトは価格競争から距離を置くのに役立ちます。

この記事もおすすめ
安易な内製化より本業強化
軽視しないで!Googleアナリティクスのエリア分析
自社理解がマーケティングを深める

このブログを検索

このエントリーをはてなブックマークに追加