判断力をつけるデータ分析のたった一つのポイント | 製造業のWebマーケティング | 宮本 栄治
2015年4月20日月曜日

判断力をつけるデータ分析のたった一つのポイント

おはようございます。
判断力に自信がない、提案の根拠が示せない・・・ちょっとしたコツを知っているだけで自信を持った判断ができるようになるかもしれません。「今回は上手く改善が進んだな」「え!前のほうが良かったんじゃないの?」すぐに判断できる人には共通点があります。それは判断基準となる比較対象を持っていることです。

判断力をつけるデータ分析のたった一つのポイント


時系列で比べる

データ分析では評価・判断は比較によって行われます。現在、過去、未来とデータを見くらべることで評価・判断を行います。初めて目にした物の良否判断は難しいものです。それは判断基準となる比較物がないからです。比べるものがあれば判断は容易です。

現在と比べる(他者)

まずしっかりと現状把握をおこないます。評価をしたい製造や営業の現場データを元にしっかりと現状把握するのです。そのうえでベンチマークすべき他者を設定し、比較することで現状の良し悪しを判断していくのです。肝心な点は2つです。それは「正確な現状把握」と「適切なベンチマーク」。現状把握には漏れや抜けがないよう気をつけ、ベンチマークも目的に応じて適切に選ぶこと(必ずしも1つだけとは限りません。)が大切です。

過去と比べる

現在と過去のデータを比較します。ビジネス現場では月・四半期・年単位での比較を使うことが多くなります。季節要因などのビジネストレンドの影響が大きくならないよう対前年比で比較するのが無難です。分析したいデータを切り出し、1年前のデータと比較するのです。そうして数値の変化から状況を判断していきます。過去との比較は自社の取り組みと外部環境の変化の影響を理解する手助けになります。

未来と比べる(目標)

目標と現状の比較も重要です。達成度を把握し次の手を打つには必須です。しかし、結果だけを比べても意味はありません。それでは単なる根性論・感情論になりがちです。しっかりと「過去」「現在」の実態を踏まえた計画を実行し、検証を行わないと掛け声倒れや、やりっ放しが慢性化し言い訳上手な現場その場限りの反省になりかねません。過去と現在に裏打ちされたPDCAがあって初めて生きる比較です。現実を見据えた目標が不可欠です。

比較の切り口

データの比較は時系列で行うものです。それらのデータをどのように比べるのか?様々な切り口があると思いますが、まずは3つの型を使うことがお勧めです。あなたも意外と知っているだけで使いこなせていないかも知れません。

ボリューム

生産量や販売量などボリューム比較は最もポピュラーな方法です。小数点の扱い、単位や桁数など値の扱いには気を配る必要もありますが、数量を比べるのは基本中の基本です。

割合

データの内訳とその割合を比べます。過去と現在、現在と未来のデータを内訳の変化から理解します。例えば売上高。販売製品の内訳を調べ販売シェア上位10位の割合を比べることが典型的な利用方法です。割合を比べるには円グラフがお勧め。2つの円グラフを並べて比較すれば直観的に割合の変化に気づくことができます。そこから深掘りして詳細を調べればいいのです。

推移

同じ売上高であっても、尻上がりに売り上げが伸びているものと、前半調子が良かったのに後半失速したものとでは意味合いは大きく違います。また外部環境の変化や特殊要因などを見ることも重要な視点です。そのような時は推移を見ることが役立ちます。推移データは連続的に使うことが多いものですが、時系列での比較をすることでよりデータ評価が容易になります。

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